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宿泊施設様のコンセプト変更・リニューアルオープンを成功させるには?コンサルタント目線で解説(後編)

 

 

こんにちは、NBSホテルマネジメントです。

「宿泊業界ノウハウの教科書」第2弾は高級宿のリニューアルオープンの事例を紹介していますが、後編は施設様のウリを活かしたターゲティングやアピールの方法を中心に解説していきます。

 

(前編)はこちらから>>>

 

 

ターゲットを「大人旅」に絞り込み 
こだわりぬいた公式サイト

 

-施設様のウリが分かったところで、次はターゲティングだと思いますが

 

黄瀬 リニューアル前とリニューアル後では大きくターゲットを変更しています。まずは利益の出るラインに基づいて宿泊料金を設定し、「その料金で泊まっていただけるお客様はどういう方か」を施設様とともに分析しました。

 

その結果、ターゲットを「大人旅」に限定し、稼働率を考慮して「平日にも来ていただけるような方」として、時間やお金に余裕があるシニアをねらうことにしました。加えて休日・休前日についてはお金に余裕があるお勤めの方も視野に入れています。

 

合わせてコンセプトを「ゆっくり料理と風景を楽しんでいただけるプライベート空間を」にして、お客様がゆったりと過ごせるように小学生以下の子どもは宿泊不可としました。なお、訪日客については対応が難しいという施設様の意見をもとに除外しています。

 

 

-ターゲットに対し、どのように集客したのでしょうか

 

黄瀬 施設様とのおつきあいが始まったのは、公式サイトのリニューアルのお手伝いのご依頼からでした。このため公式サイトを作成する際はかなりしっかりとヒアリングしています。

 

制作の打ち合わせ段階で、施設様からは「お客様には静かな漁港をみながら日常を忘れてゆっくり過ごしていただきたい」「民宿の頃から大切にしていた、人と人との対話やつながりを残していきたい。"宿がハイクラスになったら冷たくなった"という風にはしたくない」という要望をいただきました。

 

それを受けて、「「静けさとあたたかさ」をテーマにウェブサイトのデザインを固めています。たとえばゆったりとしたアニメーションと余白を設けて「静けさ」を、柔らかい色合いの配色で「あたたかさ」を表現しました。

 

また、「「施設内でゆったり過ごせる」というウリをアピールするため、サイト用の写真撮影の際には、客室風呂のお湯をためているシーンや、客室から眺める窓の景色など「人はいないが人が過ごしていることを感じさせる」イメージのカットをたくさん撮ってもらうようにカメラマンさんに依頼しています。

 

専門のライターさんにウリを伝えたうえでキャッチコピーを作っていただきました。ライターさんのアイデアで「詩的なストーリー調のテイストにすることで「くつろいで過ごす」感を出せるよう、細かな表現にも工夫してもらいました。

 

取材や撮影はもちろん現地に赴きましたが、建築士の方にも取材してお話を伺い、しっかりとコンテンツを作りこみました。OTAのページもこだわって制作しましたし、施設様のInstagramを使ったPRもしています。

 

また、旅行サイトやOTAの口コミを意識してサービスを広げています。例えば以前は施設様の駐車場の位置が分かりにくく、宿まで遠いというお客様の声がありましたが、現在はスタッフが車で迎えに行くなどの対応をとり、口コミを受け止めてサービスを日々改善しています。おかげさまで口コミの評価も高く、OTAによる☆は4.5以上です。

 

 

クローズドマーケットで固化的に集客 
OTAや自社サイトも活用

 

-販路はどうされていますか

 

黄瀬 高級宿向けのOTAに登録しているほか、会員制の旅行サイトのようなクローズドマーケットや公式サイトでもプランを販売しています。開業直後のオフシーズンは設定した料金ではお客様があまり入らず苦戦したのですが、ブランド維持のためには値下げはしたくなかったんです。このため販売単価を保ちつつ、クローズドマーケットをターゲットに広告や特別プランを設定し、集客に成功しました。

 

また、自社予約に誘導するため、会員を対象に割引クーポンや自社サイト予約の限定特典を出したりもしており、直予約の比率は徐々に増えています。OTAについては活用方法のアドバイスもしています。

 

たとえば黙っていてもお客様の予約が入り連日満室になる時期に、優先表示枠を購入するのはもったいないですよね。OTAにはさまざまな販促商材がありますが、精査して適正に使うよう提案しています。これにより単価も稼働も大きくアップし、施設様にも喜んでいただけました。

 

 

まずはやってみる 
柔らかい頭で挑戦を

 

-さまざまな対策を取られてきましたが、施設様と接する上で心掛けていることはありますか

 

黄瀬 「やらなければ何もわからない、やってみましょう」ということです。お客様からは「昔やったけれどもダメだった…」みたいな話をよく聞きますが、昔と今とは同じやることでも効果が違います。日々トライ&エラーです。

 

少し工夫すれば売上が上がるのに、過去にこだわって新しいことに取り組めない施設様が意外と多いんです。頭を柔らかくすれば、新しい予約は取れます。こちらとしても、そういったアイデアを提案していければと思っています。

 

また、よくいろいろな施設様から言われるのが「チェーンだと他の宿の状態がわかるけれど、独立系だと何がスタンダードなのか分からない」ということ。本当に正しいことをしているのか不安になってしまうんです。そこを上手くサポートしていきたいですね。

 

私たちは施設様と「伴走」することを重視しています。お客様に寄り添い、一緒に悩みながらひとつずつ取り組み、成果を一緒に喜びあえる存在でありたい、そう思っています。

 

 

-ありがとうございました

 

 

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