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第5回『弊社コンサルに聞く:CSアップの“キモ”とは?』

皆様こんにちは。暖冬のおかげで、我が家の周辺では一足早いヤマザクラが咲きはじめ、梅の花と一緒に田舎の風景を彩っております。

先日は庭にフキノトウが顔を出しているのを見つけ、早速てんぷらにして美味しくいただきました。

着実な春の訪れを感じつつ、今は一日も早い新型コロナウイルス肺炎の収束を心から願うばかりです。

 

さて、前回の終盤から、話題はCS(顧客満足度)向上の話題に。

第5回は、前回に引き続き織田&北条インタビューの続編です。

 

-CS向上は、リピーターの囲い込みはもちろん、クチコミやSNS等を通じた新規顧客開拓につながる最重要課題のひとつとして、各施設様とも注力されていることと思いますが、具体的にどういった施策を取っていますか?

 

まずは、「NBSチェックリスト200」「顧客満足」の第一項目に挙げているように、

[Check No83] 口コミアンケート点数の月別比較表を作成し、分析・対策を行っているか(楽天・じゃらん・トリップアドバイザー・JTBなど)

OTA各社のクチコミとあわせて、トリップアドバイザーやリアルエージェントの評価、自社アンケートも含め、月次で継続的にデータを取り、対策を講じていくことが重要です。

数値の変化と合わせて、半年前に課題として対策を打った項目が改善されているか、ゲストからもたらされた大切な情報を“見える化”して蓄積していくことです。

 

-まずは“自社を知る”ということなんですね。ダイエットの第一歩も、まずは体重計に乗ることですから(笑)。

 

顧客情報管理の観点でいうと、やはり現状シティホテルが群を抜いていると感じざるを得ません。

例えば、前回の宿泊が誕生日でした、というような情報はどこでも記録されているでしょうが、シティホテルでは更に一歩進んで、そのときどんなオーダーがあったか、レストランで何を召し上がったのか、まで残っている。前年冬季の宿泊時に加湿器のご要望があったのであれば、予め部屋入れしておくのは当然。

角部屋はダメとか、何階、何号室はダメ、といった情報も踏まえてアサインするのが当然です。

日本を代表する某シティホテルチェーンでは、仮に数日前、ある方が同グループの店舗で宿泊されたとすると、その時の記録が全国の他店舗で確認できるホテルシステムを導入しており、さらに、相当な費用をかけて毎年改修を行っています。

 

-うーん。情報管理って大切なんですね。まさに、かゆいところに手の届いたおもてなし。確かに過去、シティホテルの方々からは、システムに登録できる項目が多ければ多いほど良い、というお声をしばしば聞いた覚えがあります。

 

リゾートホテルとは、リピート頻度に差がありますからね。

小規模な料理旅館や高級旅館なら、女将さんが年に一度のお客様の情報もこと細やかに管理されているかもしれませんが、部屋数、規模、あるいはスタッフの数により、できることに差はあって当然なので、ここで詳細は触れませんが、[Check No98] [Check No99]だけは徹底する等、これまで様々なタイプの宿に勤務した経験を踏まえて、各施設様に応じたご提案を行っています。

あと、これはちょっとした小ネタとして客先でお話しすることがあるんですが、自分が過去に勤務した某シティホテルは、リピーターが6割を占めていました。

そこまでになると、残り3~4割をネット等で埋めればよいので、周囲の状況やインバウンドの動向で集客が大きく左右されないんです。

 

-それは小ネタというには興味深すぎるお話。リピート率UPを目指す施設様は多いと思いますので、その秘訣を是非。

 

ひと言でいうと、「ゲストに近い」ホテルでしたね。

一定のハイレベルで顧客情報を管理、活用するだけでなく、いうなれば、自身の務めるホテルが好きだから、このホテルを良くしたい、ゲストに喜んでもらいたいと多くのスタッフが感じていたことでしょうか。

好きだから、このホテルを地域一番店にしたい、と。

結果、全スタッフが10分前に現場に入り、残室や清掃のチェック、サイトコントローラーの確認等をしてから引き継ぎを受ける。こういうことが自主的にできるようになっていました。

 

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それはつまり、ES(従業員満足度)の高さ、スタッフ教育レベルの高さに他ならないではありませんか。

過去、とある旅館の経営者の方から「CS向上の第一歩は、ES向上である」と教えていただいたことをふと思い出しました。しかしこれってCS向上より更に難関なのでは…

次回は、ES向上、スタッフ教育等に関する現場での実話を聞きたいと思います。

 

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